痔瘻(じろう) |
肛門の中から外側の皮膚につながるトンネルのような管ができた状態のことです。
肛門管内に一部に細菌が侵入し、感染を起こすことで起こる病気です。感染により、お尻の周りに膿がたまることで痛みや腫れが生じることで気が付きます。お尻の周囲にたまった膿の事を肛門周囲膿瘍といい、これが元となって肛門の内側とお尻の皮膚との間に道(瘻管)を形成し、炎症を繰り返すようになります。肛門周囲膿瘍後に痔瘻になる確率は30数%程度といわれています。特に女性より男性が痔瘻になりやすいです。痔瘻は、自然治癒はまれなので、基本的に手術が必要になります。痔瘻は、長い年月放っておくと、癌の発生母地になることもあるので、必ず病院を受診するようにしましょう。痔瘻の種類によって、根治性とおしりの機能を考慮した手術が行われます。また、複雑な痔瘻や多発する痔瘻の中には、クローン病が隠れていることがあるので、大腸や胃の内視鏡検査が必要になることが多くあります。