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便秘

私って便秘なの?

毎日決まった時間に、たくさんの便が出て、すっきりする!

これが快便でしょうか?

便秘とは「本来体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態」のこと。

これは、日本の便秘診療のバイブル、慢性便秘症ガイドラインに明記されています。

つまり、うんちをしてすっきりしているかどうか。これにつきる。

毎日排便がなくてもいいのです。1~3日に1回でも、排便してすっきり毎日を過ごせればいい。

人によって腸の長さも違うし、消化のスピードも違うのです。

毎日出ていても、残便感があったり、出したくでも出せない、あるいは便がたまっているのに便意がないなど。便秘にも色々な種類があります。

慢性便秘症という言い方があります。

便秘が慢性的に続くことで学業、就労、睡眠といった日常生活に影響を及ぼす症状をきたした状態です。これには検査や治療が必要になってきます。

慢性の便秘が続くことで、消化管の合併症を引き起こすほか、心疾患、脳卒中のなどの全身疾患の発症のリスクも上がるため、治療が必要です。

慢性便秘症の方は、どれくらいいらっしゃるのでしょうか?

国や地域、また診断方法によっても違いがありますが、おおよそ10~15%と言われています。全体的に女性が多いですが、加齢とともに男性の有訴者数が多くなり、70歳以降になると、性差が認められなくなります。

 便秘のリスクは、活動量が少ないこと、腹部手術をされている方、精神疾患や神経疾患などの基礎疾患を持っている方、また一部の薬剤が便秘を来しやすくなることがあります。近年、腸内細菌叢が話題になっています。腸内細菌叢に異常を来すと便秘になりやすいという報告があり、まだまだ分からないことが多い分野ですが、腸内環境を整えることが便秘の改善につながることが期待されます。

 便秘の分類

まずは大腸癌をはじめとした、器質的な疾患がないか、便秘を起こしやすい薬を飲んでいないか、便秘になりやすい持病(糖尿病、甲状腺機能低下、パーキンソン病など)がないか、などを調べることが大切です。

その上で、機能性便秘症(過敏性腸症候群を含む)、非狭窄性器質性便秘症に大別されます。つまり、腸の動きが原因になっている便秘と、腸の形が原因になっている便秘です。

機能性便秘症 …大腸の動きが悪くて便が出ない、腸の動きが過敏になって有効な動きができない、便を出すときに肛門をうまく開けない、といった腸の機能が低下した便秘です。腸内環境の改善、ストレスや排便に対する固執からの解放、排便する力の入れ方の訓練などが重要になります。

非狭窄性器質性便秘症 …大腸が異常に拡張して、動かなくなってしまったり、直腸の壁がゆるくなって、排便時に緩くなったポケット状の凹みに便がたまって出てこなくなったりします。リハビリや、座薬を使用した排便促進、手術療法が必要になることもあります。

Tips便秘の検査

  1. 身体検査 …腹部診察、便を出しづらいと感じる時は直腸肛門診察を行います
  2. 血液検査 …貧血がある場合、消化管(大腸や胃)に原因があることがあります
  3. 便潜血検査 …大腸癌健診で施行します、40歳以降は毎年施行することが推奨されています

院長

・大腸内視鏡検査・大腸CT検査



便潜血検査を施行していない方、肛門出血がある方、便秘がある方など、大腸の検査を行います。

院長

・腹部超音波検査

腸の炎症の有無、便がどのくらいたまっているかなどを体の侵襲なく調べることができます。

院長

・直腸肛門内圧検査

肛門を締める筋肉の強さ、排便時に正常に起こる反射が起こるか、便が直腸に来た時にうまく出せるか、またその時の感覚を調べることができます。


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